―落ち着かないのは性格ではなく「環境」かもしれません―
「うちの子はどうして椅子に座れないのだろう」
そんな悩みを持つお母さんはとても多いです。
授業中に立ち歩いてしまう。
食事のときにすぐ席を離れてしまう。
机に向かっても集中が続かない。
こうした様子を見ると、
「落ち着きがない子なのでは」と心配になることもあるでしょう。
ですが実は、子どもが椅子に座れない理由は、性格だけではありません。
体の特徴や姿勢、そして環境が大きく関係していることがあります。
この記事では、
子どもが椅子に座れない理由と、家庭でもできる環境の整え方についてお話しします。
椅子に座れないのは「落ち着きがないから」ではない
子どもが椅子に座れないと、
「集中力がない」「落ち着きがない」と思われがちです。
しかし、実際に子どもたちの様子を見ていると、
そうとは言い切れない場合が多くあります。
例えば、私が関わってきたある小学生の男の子がいました。
授業中、椅子に座っていられず、
体を動かしたり立ち上がったりしてしまいます。
先生からも
「落ち着きがない」と言われていました。
ところが、その子をよく観察してみると、
座っている姿勢がとても不安定だったのです。
・足が床に届いていない
・体が前に倒れてしまう
・背中が丸くなってしまう
つまり、その子は落ち着きがないのではなく、
体が安定していないために座り続けることが難しかったのです。
このように、椅子に座れない理由は、
子どもの性格ではなく、体や環境の問題であることも少なくありません。
子どもが椅子に座れない原因は「姿勢」にある
人は、体が安定してはじめて集中することができます。
大人でも、ぐらぐらする椅子に座っていると落ち着かないですよね。
子どもの場合は、特に姿勢の影響を受けやすいです。
椅子に座ったときに大切なのは、次の3つです。
・足が床につくこと
・背中が安定していること
・机との高さが合っていること
これらが合っていないと、
体を支えることにエネルギーを使ってしまい、
集中することが難しくなります。
例えば、次のような環境では姿勢が安定しません。
・足がぶらぶらしている
・机が高すぎる
・椅子が大きすぎる
このような状態では、
子どもは体を支えるだけで精一杯になってしまいます。
つまり、椅子に座れない原因のひとつは、
姿勢が安定しない環境にあるということです。

子どもは「環境」で大きく変わる
私は療育の現場で、
「環境の力」をとても大切にしています。
子どもたちの様子を見ていると、
少し環境を変えるだけで行動が変わることがよくあります。
例えば、足が床につかず、
足をぶらぶらさせていた子どもがいました。
そこで、足台を置いてみたところ、
姿勢が安定し、机に向かう時間が長くなりました。
このように、
ほんの小さな環境の工夫で、子どもの様子が変わることがあります。
療育の現場では、
「こういう環境があればいいのに」と感じることがあります。
私はその気づきを、
共同開発者である家具職人の横山さんに相談しています。
横山さんは家具製作の専門家なので、
「それならこういう形にできますよ」
と、すぐに試作品を作ってくれます。
そのため、この研究では
さまざまな環境づくりを実際に試すことができます。
姿勢を支える環境から生まれた学習机
こうした試行錯誤の中で生まれたのが、
イーチェスクという学習机です。
この机は、
子どもが姿勢を保ちやすい環境を作ることを目的に考えられています。
もちろん、家具だけですべてが解決するわけではありません。
ですが、子どもが落ち着きやすい環境を整えることは、
とても大きな意味があります。
子どもは、努力だけで変わるのではありません。
環境が変わることで、行動が変わることがあるのです。

まとめ
子どもが椅子に座れない理由は、
決して「落ち着きがないから」だけではありません。
・姿勢が安定していない
・椅子や机が体に合っていない
・環境が整っていない
こうしたことが影響している場合も多いのです。
もしお子さんが椅子に座ることを苦手にしているなら、
「どうしてできないのだろう」と責めるのではなく、
「環境は合っているだろうか」と考えてみてください。
ほんの小さな工夫で、
子どもの様子が変わることがあります。
もし同じような悩みを持っている方がいらっしゃいましたら、
ぜひコメントで教えてください。
皆さんの経験も、きっと多くのご家庭のヒントになると思います。

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